SHIROBAKO 第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」

高校時代の5人が集まるひとときの休息。その中でも主に描かれていたのは声優志望のズカちゃんこと坂木しずかの近況でした。家でも、電車の中でも繰り返しセリフを練習して臨んだオーディション。しかし、それも空しく本番では緊張してうまくいきません。ライバルは多く、それも新人ばかりではなく、人気声優まで同じオーディションを受けに来る。彼女が力不足の悔しさに涙する描写は胸に迫りますね。おそらく、これは演じている千菅春香さんも、自身の事のように思って演技したのではないでしょうか?


家にはおそらくオーディション用と思われる衣装が並び(単に彼女の趣味かもしれませんが)、筋トレも欠かさない様子からは、彼女の声優志望が本気のものであることが伝わってきますが、これまで大した仕事は得られず。果たして道はひらけるのでしょうか? 本作の雰囲気的にはなんとかなると思いますし、なってほしいとも思うのですが、声優業界の厳しさを描く観点からは、挫折してしまうという方向性も、それはそれで魅力を秘めていそうであります(そうなるとズカちゃん可哀想ですが)。


一方、今回は普通に帰宅できたあおい。クレジットを何度も見返したという母親からの電話が暖かくて、本当にこういう現実的でちょっとした幸せな部分をきちんと拾っているのが嬉しい作品だなあと。しかし、一応そこそこ真面目なストーリーっぽいエクソダス程度ならまだしも、あんまり恥ずかしい作品だと親に言いにくいかもしれないなあ、などと思ってしまうのがアニメファンの性です。それはともかく、寝不足にコンビニ弁当は美容の敵なので、おいちゃんには気をつけていただきたいところ。


そして女子会の当日。みんなで見るのがアニメ映画というのがらしいですね。そして公園に寄った後に飲み会へ。ビールが飲めるヒロインというのは新鮮味があって良いです。どうしても仕事の話が主になってしまいますが、やりたいことに向かっている4人に比べて、自分の進む道に迷っているあおいなのでした。彼女はアニメ会社で働いていると言っても、絵が描ける訳でも演技ができるわけでも脚本が書けるわけでもないというところで、少し疎外感みたいな寂しさがあるのかもですね。それでも、なかなか仕事が無いしずかから見たら贅沢な悩みに見えるかもしれず、捉え方は人それぞれでしょう。まあでも、友人同士でお酒を飲んで適当に愚痴って、良いことですよ、うん。