アルドノア・ゼロ 第2話「地球の一番長い日-Beyond the Horizon-」

姫の暗殺を口実に、一斉に地球侵攻を開始する火星軍。地球側も一応対策は練っていたようですが、その準備をも寄せ付けず、火星側は一気に制圧を進めていきます。口ほどにもないなあ。もっとも、それを納得させられるだけの、火星カタクラフトの強力さではありました。無敵バリアというか、むしろ攻撃が透過している様子。攻撃どころか、カタクラフト自体が団地をすり抜けたりしている。いったいこれはどういう原理なんですかね。単に幻影的なものだったら、オコジョが生き残っている可能性も無きにしもあらずですが……。


話を戻して、東京は炎上し、新芦原市も避難警報が発令されます。姫が「殺された」のが新芦原市なので、そこを落とすというのは、一応感情的な理屈としてはあっているのかな。実際に敵がやってくるまでは、世界が攻められているとは思えないようなのんびりした雰囲気もありましたが、これは分からないでもないですね。種類は違いますが、震災の翌日にそんな感じを受けました。実際に被害の出ている現地ではないと、どうしても実感がわかないといいますかね。


それでも避難しようとしていた伊奈帆でしたが、ここで、そうとは知らぬままアセイラム姫と侍女のエデルリッゾを拾うのでした。なるほど、こう来ましたか。やはり前回犠牲になったのは代役だったようです。テロを恐れての影武者というより、体調不良による臨時の事態だったようで。その代役がどんな人だったのか、今となっては分かりませんが、当然姫とも顔見知りだったのでしょう。彼女がその死を悼む様子を見せていたのは救いでした。ここでまったく顧みられなかったら、それこそ悲しすぎますからね。


ここで出てきたのは、前回テロを起こした張本人たち。予想通りというべきか、彼らは火星人のスパイでした。あからさまな自作自演ですねえ。ヴァース帝国の派閥がどの程度分かれているのか分かりませんが、姫様可哀想に。少なくともクルーテオは(地球人を見下してはいても)姫への忠誠は確かなようですが、トリルランの独断ということでしょうか? しかし彼らは、文字通り一掃されてしまいます。ひどいなあ。功績者は大切に扱わないと、今後味方になってくれる人が少なくなりますよ。一人逃げ出した少女はライエ。主要キャラの一人となりそうですが、彼女の立ち位置はどんなものなのでしょうか? 父親とは仲が良さそうでしたから、火星シンパの反姫様派なのか。でも目の前でトリルランに父が殺されてしまいましたしねえ。その心境にも注目です。


なかなか面白くなっていますが、地球と火星、両者とも軍の動きばかりで、政府が何をやっているのか、どういう方針なのか見えないのが一つ不満。あと、伊奈帆がやけに落ち着いているのが、引っかかるところではありますね。お姉さんがカタクラフトで敵と打ち合っているのに何も言わないあたり、肝が座っているのか何も考えていないのか。前回はテロを予見したような台詞もありましたし、なにか特殊能力持ちなんでしょうか。