宇宙戦艦ヤマト2199 第8話「星に願いを」

朗々たる演説で二級市民からも歓呼の声を受けるデスラー総統。そして、その側近将軍たち。なるほど、ようやく気付きましたが、ガミラスというのはすなわちナチスドイツをモチーフにしていたのですね。はっきりとは分かりませんが、言葉もドイツ語っぽい響きですし。ヤマトが戦うのがナチスとはなんだか妙な感ですが、そこはそれとしましょう。


デスラー総統はパッと見若く見えますが、どうやら結構長く総統の座にあり、着々と各方面への侵攻を進めている模様。現実のヒトラーよりも優秀なのかも。征服先の民族を滅ぼすのではなく、(二級扱いでも)権利を与えるというのも割と王道を行っています。しかし、その侵攻の目的は何なのか。単なる支配欲なのか。気になるところではありますな。


一方、着々と航宙を続けるヤマト。望遠鏡で眺める地球は8年前の、ガミラスの侵攻を受けていない青い地球。この演出にはやられました。普通は自分たちが出発した時点より過去の地球を見るなんてありえないのですが、ワープ航法を使用しているからこそ実現する話ですね。SF的で実に良いです。


ヤマトとシュルツ、そしてガス生物の戦いを余裕綽々で見せ物にするデスラー。沖田艦長の、病を押しての采配で危機一髪回避するヤマト。そしてむなしく爆散したシュルツ。シュルツの最期は敵ながら悲しかったですねえ。不機嫌さをこらえながらも度量を見せて、ヤマトをたたえたデスラーが、戦死者遺族を特進を決定したのがせめてもの慰めと言えましょうか。しかしデスラー、思ったよりも有能っぽく、強敵ですね。敵が強いほど、今後の対決が楽しみになるというものです。