じれったさと期待の菊池雄星

本当は昨日書き始めていたんですが、「久々の今季二勝目」と書こうとしたところでどうしようもない悲しい負け方をしたのでふて寝モードになってました。残念ながら、あれが今年の西武のもつ運勢なのでしょう。で、あらためて。


さて、昨日は今シーズンここまで1勝6敗と不安定な投球内容の菊池が巨人戦に先発。いい加減良いところを見せないと二軍落ちになりそうなところでしたが、5回1失点となんとかまとめ、生き残りに成功しました。特に、今シーズン威力を欠いていたストレートが、最速152キロ、平均でも145キロ以上を計測したのは明るい材料です。なんでも、投球間隔を開けてミニキャンプのような調整を行った(それができるのなら最初からやって欲しかった……)のが、功を奏したようで。菊池の生命線であり、魅力の中心はその速球ですから、まずは状態を上げたと見ても良いのでしょう。


しかしながら、とても「好投」とは言えない内容だったのも見ての通り。とにかくボール、ボール、ボール。せっかくの球威を生かし切れないボール球ばかりでピンチを作り、5回にして120球という目もくらむような球数を積み上げました。真ん中に投げてもそうそう打たれなさそうな球威を持っているのに、なんでこんなことになるのか。だいたい、元々それほどコントロールに問題のある投手ではなかったはずなのですが。


菊池を見ていると、どうも一進一退。歯がゆい状況が続きます。左腕から150キロをコンスタントに投げる。もうそれだけでロマンとしては十分ですし、満足に投げられもしなかった1年目から考えれば、明らかに成長してはいます。ただ、昨シーズンの前半には「これでついにスーパーエースの誕生か」と喜んだことを思うと、そこからまた2歩3歩後退してしまった印象です。一体いつになったら安定してくれるのでしょうか。


制球のことはともかくとしても、高校時代に(スピードガンの甘い甲子園とはいえ)154キロ出したことを考えると、プロで体が大きくなったのですから、155キロをコンスタントに出せるくらいにはなって欲しいんですよねえ。本人の努力もさることながら、球速を上げられる良いコーチを求めます。


次回は順調に行けば甲子園での登板が予想されます。多分プロ入り後初でしょう。菊池が甲子園で快投を見せれば、これほど絵になることはありません。昨日の巨人戦を復活の第一歩とし、次回阪神戦で完全復活を見せてもらいたいと、半分祈りに近いような期待をしております。