WHITE ALBUM2 第12話「卒業」

かずさと交わしたキスも、自信の気持ちもうやむやなままに卒業式を迎えた春希。雪菜からかずさの手紙について知らされた彼は、武也達の忠告も振りきり、今度こそ自らの想いに走りだすのでした。もちろんそれは、雪菜に対しての裏切りでもあったのですが……。というか、せめて手紙読んでから走りましょうよ。


今回のサブタイトルはそのまま「卒業」ですが、単に学校の卒業式というのみならず、春希と雪菜の偽りの恋人関係からの卒業、同時に、春希とかずさとの関係が一歩進んだこととしての卒業をも示していたのかもしれません。


でまあ、かずさファンの人にとっては多分素晴らしい回だったんだろうなあ、などとちょっと引いた目で眺めつつ、こちらとしてはどうしても「雪菜頑張れ」的な思い入れになってしまうのでした。なんだか屋上で自虐的に落ち込んでましたが、好きな人に好きと告白する、そんな素直な行動ですら自分を責めなくても良いのに、と慰めたくなるところでしたよ。もっとも、雪菜といえば落ち込んでるシーンという印象も(実は歌っているシーン以上に)強いキャラクターであり、これはこれで彼女の魅力の一部という気もいたします。これでも、依緒という愚痴れる友人が出来ただけ、過去3年間に比べればマシなのかも。もっとも、卒業式のあとのクラスでの写真を見ると、それなりに馴染んではいたようで一安心。一歩間違うといじめられてしまいそうな立ち位置とスペックなのですが、さすがにそんな落とし穴を回避するだけの人柄と能力はありますかね。


そんな今回の雪菜的な見どころはむしろ、ハンバーガー店でのかずさとのやりとり。なんだかんだ言っても、2人の友情は本物なのですよね。まあ、それ以外の感情がごちゃごちゃしているのも本当でしょうが。かずさは自分が良い方向に変わったと言います。今まで逃げてきた母親とも、ピアノとも向きあうことが出来た。前向きになれたと。しかしその反面で、春希という最大の関心事から逃げてるわけで、はっきり成長と言えるのか難しいところです。


さて、次回は「最終回」ですか。あえてカギカッコをつけたのは、言うまでもなく2期を期待する意味合いではありますが、さすがに現時点で2期の確定までは期待薄かなあ。何らかの形で大学生となった2人の姿だけでも出してくれないかなと思います。