キルラキル 第7話「憎みきれないろくでなし」

7話にして全然衰える気配のないテンションの高さに目を見張るキルラキルです。


次々と流子を襲ってくる、一体どれだけあるのかと言いたくなるような珍妙な部活の数々。どうやらわざわざ部活を分裂・増加させてまで功名を狙っているとのこと。バカバカしく笑えるとともに、その実、合理的で納得してしまう設定ではあります。それを聞いた流子も一計を案じ、自ら喧嘩部を創設するのでした。忘れがちですが、一応彼女も本能字学園の一生徒ですからね。部を創設する権利は認められているというわけです。もっとも、書類の山が積まれるや、部長をマコに押し付けたのはちょっとひどかったのではありますが。


次々と他の部活を制圧していく喧嘩部の実績に応じて、流子達の星もアップ。スラム街から抜け出し、マンションへ、さらに豪邸へとステップアップしていきますが、次第に満艦飾家の心は離れ離れに。1つ星のマンションでの暮らしが快適そうだったので、そこで止まっていればと思わずにはいられませんが、そうはいかないのが人間というものの浅ましさでありましょうか。


贅沢な生活を維持するために流子をこき使い、戦いまで挑んでくるマコ。これまでマコといえば、頭は悪くても純情みたいなイメージだっただけに、欲望に溺れる姿はちょっとショックでもあり、同時にキャラを深めるものでもありました。一方で、部長として優秀なメガネモードも披露し、「やればできる」ところも、こちらは良い意味でイメージを裏切るものでしたね。最後は流子を攻撃しきれず、反省を見せるマコと家族ということで、無事終わりましたが、このシーンを見せつけられた皐月の笑みは、彼女のうちに秘められた優しさを感じさせられました。


それにしても、今回はちょっと考えさせられるお話でした。「実力主義」で成り上がったとしても、結局欲望が欲望を呼び、それに押しつぶされる。加えて、体制の改革ではなく維持と強化につながってしまうとは。現実社会にも十分適用出来そうな視点でありますよ。