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西武の渡辺監督が辞任=「5年間優勝できなかった」−プロ野球(時事通信)


ある程度覚悟はしていたとはいえ、ニュースを見た時には自分でも思った以上にショックでした。この6年間、渡辺監督の明るく力強い野球に、知らず知らずのうちに魅せられていたのだなあと、あらためてその存在を惜しむ気持ちです。


今思い返しても、2008年の優勝は鮮烈でした。和田とカブレラが抜け、不祥事に揺れ、暗い雰囲気に包まれていた西武に、突然まばゆい光が差し込んだような年。若手が躍動し、打ちまくっての日本一は痛快でした。「快速球のエース・渡辺久信」に監督のイメージは全くなかっただけに、意外であり、自分の不明を恥じましたね。


残念ながらその後、優勝には手が届きませんでした。たしかに中継ぎ陣の整備は不得手だったようですが、球団がそれだけの補強とバックアップをしていたかというと、大きな疑問が残ります。「ライオンズは優勝しなければならないチーム」と、フロントは(そして辞任する監督も)語り、それはそれで頼もしい矜持なのではありますが、でしたら先立つ戦力を整えていただかないと。親会社の懐事情も分かりますけどねえ……。


まあ愚痴はこのくらいにして、渡辺監督の残した大きな功績としては、西武ドームに観客を呼び戻したということもあげられるでしょう。2007年にはリーグ最下位の109万人まで落ち込んだ観客数が、08年には141万人と∨字回復。そして今年は中島、中村というスター選手を欠きながらもとうとう160万人を突破。以前のガラガラぶりが懐かしくなるくらいの盛況ぶりです。無論、これは監督ばかりの功績ではなく、球団営業の皆さんの努力あってこそですが、渡辺監督の天性の明るさによる部分も多分にあったのではないでしょうか。


森監督時代から西武を見ていますが、森さんの次に良い監督であったと思います。今年になって相当疲れて見えたのも事実だけに、ここで休むことも必要でしょう。またそう遠くないうちに、(できればリリーフ整備能力をレベルアップして)復帰してくれることを期待してます。一応OBのヤクルトに獲られちゃったらどうしようかとちょっと心配(笑)。