とある科学の超電磁砲S 第10話「原子崩し(メルトダウナー)」

美琴対麦野の「差し」での勝負。前回に引き続きレベル5同士のバトルは見応えがありました。単純な打ち合いのみにとどまらず、知略を駆使しているのが素晴らしい。特に美琴のほうが。


疲労困憊の体をおして、フレンダの残した爆弾を利用しての攻撃を仕掛ける美琴に、プリズム的な装置を利用して分散弾幕を張る麦野。麦野の能力はタイトルにもあるように「原子崩し」なのでしょうが、それだけではいまいち理屈はわかりませんね。まあ、今のところ「圧倒的貫通力の攻撃レーザー及び強力な盾を張れる能力」くらいに考えておけば良いんでしょう。


戦闘経験豊富なプロらしく、余裕を持って美琴に対処していく麦野でしたが、美琴の戦闘センスは彼女の上をいっていました。順位的には一つ上とは言え、ただの中学生である美琴にここまで戦う能力があるというのはすごい話ですよね。単に「能力が強い」にとどまらない、彼女の優秀な頭脳がうかがえます。


ただ、ここで麦野を昏倒させるに留めるところ、のちに橋を切り離した時にもとっさに手を差し伸べようとするあたりが、今回の戦いにおける美琴の限界とも言えましょうか。麦野やフレンダの躊躇ない攻撃性に比べると、どうしても不利ですよね。もちろん、ここであっさり麦野を殺したりする美琴であったりすれば、それはそれで非常に嫌なのではありますが。


ともあれ、結果的には施設破壊という目的を達成して脱出できたわけですから、美琴の勝利は動きません。これで彼女もほっと一息なのでした。もっとも、麦野に身元がバレていることについてはどう考えているのか不明です。普通に考えればもう学校にも寮にも戻れない身となりそうですが……。逃走か、あるいは自首まで思いつめていたのかもしれませんねえ。あ、でもその割には表情明るいか。じゃあ「いろいろあって疲れていたので考えてなかった」説のほうが妥当かな。


次回本格登場するだろう当麻と、計画を知った麦野がどう動くか、楽しみです。