プロ野球 パ・リーグ戦力分析2013 その2

千葉ロッテマリーンズ
○2012年成績 62勝67敗15分 5位 499得点(3位) 502失点(4位) 得失点差 -3
主な戦力異動:+ゴンザレス、松永、GG佐藤


昨季前半は快調に首位を走り、後半はガタガタっと崩れていったロッテ。果たしてどちらが本当の姿なのかというところですが、まず目につくのは戦力異動の少なさ。ドラフトでの新人は4人のみ。移籍もゴンザレスとGG佐藤、今日トレードが発表された川本くらいです。GGの復活は心情的には期待したいところですが、冷静に見て補強と言えそうなのはゴンザレスくらいでしょう。前年5位なのにこの静けさは、自信の現れか、それともやる気の無さか。なんとなく後者寄りに感じられてしまうのは偏見でしょうか。


さて、ではまず投手陣からですが、成瀬、唐川、グライシンガーの3本柱は健在。とはいえ、被弾癖があり負けも多い成瀬、なかなかシーズン通して働けない唐川、高年齢のうえ、右肩の違和感で開幕回避らしいグライシンガーと、大きな貯金を望めなさそうなメンツではあります。渡辺俊介も衰えは否めず、上記のゴンザレスと、2年目の藤岡あたりが相当頑張らないとローテを回すのにも苦労するのではないでしょうか。


リリーフ陣も益田以外はさほど印象に残っていません。40歳の薮田にこれ以上抑えを任せるのはさすがに苦しいでしょう。もっとも、そのくらいは首脳陣も先刻承知のはずで、内の一本立ち期待ですかね。昨年、先発なんだか中継ぎなんだか端から見ているとさっぱり不明だった大谷(こちらもある意味二刀流か……)は、今年はどういう起用法になるのでしょう。


野手は貧打のイメージがあったのですが、昨年のチーム打率はリーグ1位。得点もリーグ3位とは意外でした。角中以外どこで打率を上げているのか判然としないのですが、目立った選手はいなくてもまんべんなくそこそこ打っていたということなのか。とはいえ、長打力不足は改善されておらず、さほど爆発力のある打線ではなさそうです。


今年から伊東監督が就任しました。西武時代の采配を思い起こすに、「若手を積極的に起用する」という印象が残っています。中島をはじめ、片岡、栗山、中村ら、今の西武を支える若手は伊東監督時代に頭角を現しました。キャッチャー炭谷の抜擢も忘れられません。となると、ロッテでも思い切った起用があるかもしれませんね。


これは戦力とは別の面の話になりますが、失礼ながら今のロッテの選手にはややスター性が欠けている気がします。玄人好みの選手はたくさんいるんですけどね。その意味でも西岡の流出は痛かったのですが、そろそろ次代生え抜きの若手スターが誕生するかどうかにも注目したいです。


【評価】 投手☆☆  野手☆☆☆  総合☆☆+