「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ! ! 1」

いつの間にやら第3部になっていたプリヤです。ええと、無印が全2巻のツヴァイが全5巻ですから、これで8冊目ですか。始まった時はただの短期冗談企画かと思っていましたが、まさかここまで本格的に面白いマンガになるとは。いつも作者のセンスを感じる作品です。


……と、褒めておいてなんですが、今巻に限ってはちょっとパワーダウンかなという気はしました。いや、別に悪いわけではないのですが、なにぶん、異世界イリヤ一人が飛び込んでの美遊救出作戦。全体がシリアスな雰囲気の中で、どうしてもギャグ・ほのぼの要素が少なかったのがさびしいかなと。家族がいない、クラスメートがいない、凛もルヴィアもクロもいない。さらにはルビーとサファイアもいない。なかなか孤独感がありましたね。


代わりに、田中さんという謎の多い新キャラや、子供時代は素直なギルくんが話し相手になってくれますが、やっぱりほのぼのまではいきません。仲間たちとの和気藹々の雰囲気は本作の大きな魅力だったのだなあと、あらためて確認なのでした。もっとも、だからこそ美遊を救って元の世界に戻らんという、イリヤの決意にも共感できるというものですけどね。


アニメ化の話も気になるところですが、まあ気長に待ちますか。