「球場ラヴァーズ ー私が野球に行く理由ー」
球場ラヴァーズー私が野球に行く理由ー 01 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2010/08/23
- メディア: コミック
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球場ラヴァーズー私が野球に行く理由ー 02 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
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- メディア: コミック
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球場ラヴァーズー私が野球に行く理由ー 03 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
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球場ラヴァーズ ー私が野球に行く理由ー 04 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
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球場ラヴァーズ ー私が野球に行く理由ー 05 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
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球場ラヴァーズ ー私が野球に行く理由ー 06 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
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評判を聞きつけて読みました。そしてまず一言。
素晴らしかったです。
もしかしたら、これまで読んだ野球を題材にしたマンガの中で、一番面白かったかもしれません。もっとも、本作を「野球マンガ」と呼べるのかは微妙なところかもしれませんね。なんといっても主役は選手でもなく、監督・コーチでもなく、観客席のファンなのですから。
女子高生でメインヒロインの松田美央、OLの基町勝子、アニメーターの下仁谷みなみという3人の女性たちが、広島カープの、そして野球の応援を通してそれぞれの人生を歩んでいく人間ドラマ。あるときは微笑ましく、あるときは切なく、時には落ち込み、それでも力強く前向きなテイストに満ちた素敵な物語。ことに、イジメを受けて苦しんでいた美央が、野球とともに世界を広げ、成長していく姿は感動的でした。
版権の問題もあってか、実際の選手の姿描写はほぼ皆無。プレーすらほとんど見えないという異色さですが、それでも本書には作者のカープ愛、野球愛があふれでんばかりに詰め込まれています。野球ファンであるのなら、きっと共感できるはず!
たとえば、1巻でまだ野球素人の美央が疑問を呈するシーンがあります。なんで他人の野球なんて応援するのか。応援したってどうなるものでもないのにと。それに対する勝子とみなみの答えが、
「人のことだから応援するのよ」
「自分のことだったら自分が頑張るだけじゃなーい」
いやもう、これだけで野球ファンの琴線に響きまくりってものですよ。また、選手は描かれなくてもタイトルにある「球場」はたっぷり登場。12球団の本拠地で登場しなかったのは札幌、福岡、大阪くらいだったでしょうか。西武ドームのオーナーズレストランに入ったことがない僕は、美央に先を越されてしまいました。
また、一応は少年マンガなんでしょうが、女性作者でキャラも女性中心ということもあって、女性の生き様みたいな点でも興味深かったです。家族との会話とか、会社での仕事姿とか、学校でのイジメ描写とか、なかなか男性作家では出せない味だと思いましたね。
とにもかくにも、野球ファン必読の作品かと。唯一の欠点は、読んでいると広島ファンに洗脳されそうなところですかね(苦笑)。