「魔法先生ネギま! 38」

魔法先生ネギま!(38)<完> (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(38)<完> (講談社コミックス)

出たのは半年前ではありますが、なんだかんだで最後まで追っかけてしまったので多少感想をば。


ありきたりな反応に含まれるのだろうと思いますが、「ラストにしては物足りなかった」というのが正直なところです。本作通じてのテーマのはずであったナギとの決着も果たせず、重い運命を背負っていたはずの明日菜もあっさりと助かってしまって、どうなんですかね、これは。


ナギについてはともかく、明日菜については暗い終わり方を避けてあくまでハッピーエンドにしたかったというのもあるんでしょうが、それにしたって扱いが軽すぎました。だいたい、黄昏の姫御子の方の人格はどうなったのだと気にかかります。明日菜の人格が残ればそれで良し、というのは冷たすぎやしませんか? むしろ理屈的には本来の人格の方に優先権があってしかるべき気がしますが。


いずれにせよ、大急ぎでまとめたという感は否めず。赤松先生は間違い無く才能のあるマンガ家だと思うのですが、どうしたんでしょう。色々広げすぎて収拾がつかなくなっちゃったのでしょうかね? 


9年間楽しませてもらったことには感謝しつつも、ちょっと微妙な読後感となってしまいました。本当にまたいつかネギま!の話が展開するのであったら、そちらを楽しみにしたいところです。