<プロ野球>稲尾さん「24」永久欠番に…西武(毎日新聞)

なかなか評価の難しいニュースだなと。


言うまでもなく、「神様・仏様・稲尾様」の実績は偉大なもので、永久欠番に値する選手であることは間違いありません(もちろん、現役時代を見たことはありませんが……)。しかし、問題は24番がその後もいろいろな選手に使用されていることで、中には若き日の秋山とか、黄金期を支えた平野といった名選手も含まれています。稲尾さんの欠番ということになっちゃうと、こういった選手たちの立場はどうなってしまうのかと、いささか気にかかるところです(ちなみに、去年はなんとマルハーンでした。マルハーンが活躍して残留してたら、どういう話になったのだろう……)。


まあでも、上述のように伝説の稲尾さんなので、欠番自体は良いとして、

主催試合で監督、コーチ、選手の全員が、稲尾氏が西鉄時代に着用した背番号24のユニホームを着てプレーする予定。

これはどうなんでしょう。ジャッキー・ロビンソンデーに倣ったことは疑いようもありませんが、ロビンソンの場合は「人種差別を打ち破った」という社会的な功績が特に評価されているわけです。いかに大選手とはいえ、稲尾さんにそこまでの影響力があったかどうか……。いやまあ、これはあくまで日本の一球団が独自に行うセレモニーであって、アメリカと同一基準である必要はないといってしまえばそれまでなんですけどね。


とまあ、ちょっと微妙な感想になっているのではありますが、こうして西武が西鉄時代を黒歴史から引き上げ、回顧企画を実施すること自体、数年前からすると隔世の感であり、その方向性自体は良いと思います。稲尾さんがご存命の時にやれていればと、そればかりが惜しまれますよ。