「マネーボール」
観ましたよ。まあ野球好き・原作好きとしては観ない訳にはいかないでしょう。なお、原作の感想はこちら。
あの濃厚な原作をよく２時間ちょっとでまとめたなあという感想。ブラッド・ピットがビリー・ビーンを熱演で、短気ながらも魅力と行動力があるビーン像をうまく出してました。ブラピといえば超有名俳優なのに、よく考えれば僕は彼の出演作を見るのは初めてでした。なので他作との比較はできませんが、さすがの存在感でしたね。
ただ、野球好きとしてはもうちょっと「マネーボール理論」の詳細について突っ込んでもらいたかった気がしますし、野球シーンそのものの迫力も欲しかったかな。もっとも、得点効率がどうのとか語り始めると流れが悪くなっちゃうでしょうし、一般向けの映画となるとこの辺が薄められてしまうのはやむをえないところでしょうか……。実際のＭＬＢの映像が随所に使われているのは良かったです。イチローも一瞬ですが登場してましたし。
原作同様に、ＧＭが電話一本で選手のトレードを決定していくシーンは面白い。さすがに日本ではあそこまでドライではないと思うのですが、どうなんでしょう。一方で、実は原作では一番面白かったかもしれないドラフト話が削られたのは残念でした。まあ、ドラフトは数年経たないと結果がでないので、映画の中で収めるのは難しいのは分かるんですが。
アスレチックスの快進撃というハイライトはあるものの、全体的には意外なほど地味な作りで、「感動」とか「熱血」とかいう印象ではないです。それでも、つまらないということは全然なくて、興味のある方には十分おすすめできる映画になっていたと思います。僕が見たところでは客入りが今二つくらいでしたけど、ある程度ヒットしてくれると良いなあ。
