輪るピングドラム 第16話「死なない男」

今回はこれまで謎の多かった夏芽真砂子回。ギャグ回でありつつもシリアスという混沌とした演出が実に今作らしく、素晴らしい切れ味でした。


朝、紅茶を優雅にたしなむ真佐子。お嬢様であることは分かってましたが、実は大会社の社長でした。これは驚きです。


「お前みたいな男は、チャイナマネーにやられチャイナ!」


う〜ん、こんなセンスでこの会社は大丈夫なんでしょうか?(笑)


さらに、彼女は冠葉のみならず部下に陽毬の監視もさせていました。と、ここで久々の「生存戦略〜!」。しかも文字伝達! お約束を少しづつずらしていくセンスにはいつもながら感嘆です。それにしても女王様、16話にして一向に正体不明なんですが、もはや今回なんて何が目的なんだかよく分かりませんな。句の応酬と写真撮影が目当てですか。


なお、「生存戦略しましょうか」で乗っているのは3号とフグ! 最初見たときは一瞬過ぎて見えませんでしたが、一時停止で見直して、なるほどでした。


さて、真佐子に話は戻って。幼い頃、彼女は強権的な祖父との関係に悩んでいました。祖父を殺してしまう夢を繰り返しみてしまうほど。


「何者かがフルーツの中にキングコブラを忍ばせておった〜!」


この辺だけでも十分面白い繰り返しギャグでしたが、この後真佐子の「マリオさんに取り憑いたお祖父様がさばいたフグの毒が〜」という長々しい解説にまでつながっているのがまた楽しい。さらに追い打ちとして眞悧の「しびれるだろう」で畳み掛け。この辺はきっと幾原さんのセンスなんでしょうねえ。


電車の中での冠葉と眞悧など、深い意味が込められていそうなシーンもありましたが、これだけのギャグを見せられると、考えるつもりもなくなっちゃいます。まあその辺はおいおい明かされるのを期待ということで。