NPB統一球の簡易検証

さて、日本プロ野球の今シーズンの大きな注目点として、統一球の存在があります。これまでよりも飛ばなくなったと言われる統一球。たしかに、中継で見ていても「あれ、これが抜けないか」と思う打球が結構あり、反面で「あれ、意外と飛ぶなあ」というシーンもあり、果たしてその効果はどのようになっているのか。シーズン開始約一ヶ月ということで軽く調べてみました。まあ、調べると言ってもホームラン数だけなんですが。


まずは去年の数字(なお、小数点3位以下は四捨五入です)。


セリーグは計432試合で863本。1試合当たり2.00本
パリーグは計432試合で742本。1試合当たり1.72本
両リーグ計864試合で1605本。1試合当たり1.86本


厳密には交流戦があるので分離しきれないんですが、まあ、そこは置いといてください。続いて今年の5月9日時点での数字。


セリーグは計65試合で91本。1試合当たり1.40本
パリーグは計66試合で85本。1試合当たり1.29本
両リーグ計131試合で176本。1試合当たり1.34本


……思った以上の差に驚きます。両リーグで前年比28%減。投手有利と言われる春先なので、今後多少ペースは上がるかもしれませんが、ここまで影響が出ていたとは。やっぱり見ている感覚だけではつかめないものですね。


ちなみに、こちらのデータによると、ラビットボールが猛威を振るった01〜04年はリーグで1,000本を突破した年もあります。01年のパ・リーグ1試合当たり本塁打数は2.43。この年、ローズが55本を記録しましたが、今年のペースに換算すると30本ほどの価値ということになってしまいます。まあ、あくまで単純換算ですし、今年の中村を見ていても、真のパワーヒッターにはあまりボールは関係ないのかなという気もしますけどね。


いずれにせよ、最終的にどのような記録が残るか、興味深いところです。