「ルーキー斎藤佑樹が2連勝 「ツキ」なのか「実力」なのか(J-CASTニュース)」の感想

これは納得のいかない記事でした。まず、

150キロの速球が消え失せ、予想外の変化球一辺倒のピッチングに終始している。


という前提からして明らかにおかしいでしょう。多少なりとも斉藤に感心のある野球ファンなら、斉藤が技巧派であることは承知していたはず。150キロなんて、スピードガンの甘い神宮で一度出したくらいじゃなかったでしたっけ?(無論、「技巧派で終わりたくない」という本人の将来的な希望はまた別です)。


根本を誤っているのに「予想外」だの「正体見たり」だの言わせるんですから、マッチポンプ式と言いましょうか、我田引水と言いましょうか、少なくとも、質の良い記事とは言いがたいです。意図的に誤っているのだとしたら、それはもう「捏造」の域ではないかと。


さらに、この記事は投手評価に関する軸も混乱してます。

投手のランクを分かりやすく分類すると(C)いい投手(B)打たれない投手(A)勝てる投手−となる。チームにとって最もいいのは(A)である。


一方ではこのように「結果としての勝ち星」を重視し、

米国は違う。野球をよく知っているから内容で判断、評価する。レッドソックス松坂大輔が18勝をマークしたときなど、内容がひどかったのでさんざんな評価だった。


一方では「勝ち星より内容」という書き方をしています。結局どちらなんでしょうか? ライターは「スポーツジャーナリスト・菅谷齊」さんとのことですが、記事のレベルには疑問を覚えました。


なお、斉藤に関しては、今はツキというより「打者の不慣れ」が一番大きいと思います。そのうち研究されて、成績は落ちるでしょう(……というか、次は打ってくれないと困ります)。ただ、本当の勝負はそこから先で、斉藤が今後どのような成長を見せてくれるのか、そのへんは楽しみですね。