魔法少女まどか☆マギカ 第10話「もう誰にも頼らない」

テレビでの放映がいつになるか分からない状況により、アニメワンでの視聴となりました。ひとり戦い続ける、暁美ほむらの物語。


「同じ時間を繰り返す」というほむらの能力自体は予想されたところでありましたし、それほど珍しい話ではない(少なくともアニメやラノベでは)とも言えますが、やはりこうして見せつけられると、その悲愴感、絶望感は胸にせまるものがあります。


最初は、ほむらが出会ったときにすでに魔法少女になっていたまどか。この回想シーンが初めての、魔法少女としての活躍シーンとなりました。


「いきなり秘密がバレちゃったね。クラスのみんなには内緒だよ」


ここのところのまどかの表情が力強くてかっこよいですねえ。武器は弓ですか。これは特に伏線無かった気がしますが、マミの影響を受けていることは想像がつきます。そう、そしてそのマミさんの登場も久々。マミとまどかとでほむらでチームを組んだこともあったんですねえ。ほのぼの。でも、結局マミもまどかもワルプルギスの夜に敵わなかったとは。


ほむらは過去に戻って仲間にキュゥべえの危険を説くも、受け入れてもらえず。ここは説得だけでなく、キュゥべえに質問してみせればよかったと思います。「彼」は嘘はつかないでしょうから。でも必死なほむらはそこまで気が回らなかったのでしょうねえ……。


ある時はほむらをかばって敗れ、ある時はワルプルギスの夜を倒したものの力尽き、また、ある時はそのまま魔女と化して世界を滅ぼすまどか。これまでの本編では、優しいながらも弱々しいイメージの残った彼女でしたが、どこまでも思いやりがあり、逆境にいどむ勇気がある。これがまどかの本質なのでしょうね。その本質ゆえに魔法少女に誘導されやすいとも言えますか。


一つ注目なのは、まどかの能力がどんどんと強大化していること。初めは勝てなかったワルプルギスの夜を、最後は一撃で倒せるまでになっている。ただ過去を繰り返すのではなく、何かしらのストックが働いているようでもありますが、それが何を意味するのか、気になりますね。


それにしても、こうしたループ系は見ていて悲しいです。ほむらにとっては過ぎ去った過去でも、その世界の悲劇は確かに存在したのですから(「ほむらが過去に行った途端に消え去る」という解釈もありますが、どっちにしても寂しい話です)。初回アバンのシーンも、またこうした世界の中の一つだったとは、うまく意表を突かれました。となると、来るべきワルプルギスの夜は、また別の展開が待っているのでしょう。ただ祈るように待つばかりです。