屍鬼 第19話「第悼と柩話」

敏夫の扇動によりいよいよ村人達の屍鬼狩りが始まりましたが、脈や体温の異常はあったとはいえ、外見は普通な千鶴だけに、よくあれだけのことで村人が信じたものだと思っちゃいます。信頼性を万端にするには、日光に当てるとか、あるいは軽く傷を負わせて明らかに人間ではないところ見せておいたほうが良かったかと。とはいえ、そこまでやってられなかったんでしょうね。


屍鬼とはいえ、杭で胸を刺される、恭子に続いて痛々しい最期でありました。今回は敏夫の言うことが真実であったからまだしも、はたからは村人の集団ヒステリーによる狂乱と受け取られることでしょう。なんにしても怖い光景ではあります。


屍鬼側も対応しはじめましたが、相変わらずの正雄のダメダメ振りは、本来もっとひどいはずの恵がまともに見えてくるほど。しかし考えてみれば、屍鬼になっても、もっとも変わらずにいられているのが正雄なのかもしれませんね。だから良い、とも言えませんが……。


村の騒ぎに気づいているのかいないのか。山の隠れ家で律子に与えられた「獲物」はなんと橋口さん。もともと「襲いたくない」と思っている律子に、知り合いを見せたらますます襲わなくなると思うのですが、なぜこんな人選になったのか謎。偶然ですかね? 律子の苦しみは次回も続きそうで、見ていて辛いことです。


そして静信。自らもハッキリした理由が分からないまま、沙子に付き添う彼の心情やいかに。ラストに向けて、いよいよ目が離せませんね。