「フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)」

前巻から2年半。クライマックス直前で待ちに待ちましたねえ……。このままフェイドアウトしてしまったらどうしようかとさえ心配しましたが、良かった良かった。さらに嬉しいことに下巻も今月続けて発売だそうじゃないですか。まあ、連続発売と言っておきながら3年以上音沙汰なしだった例もあったりしますが、そこはそれ。


早速読破、と言いたいところでしたが、時間が経っていたこともあり、3巻前から読み直し(嗚呼、ナミ……)。勢いをつけて今度こそ一気に読破。上巻なので「真の盛り上がりはこれからだ」というところではありましたが、それでも期待通り、十分に楽しませてくれました。やっぱり賀東さんの筆力でしょうね。SF、軍事、美少女、アクション、そして最近は離れていますが学園も。さまざまな要素が渾然一体として、見事にフルメタの世界を作り上げています。長編人気シリーズにはそれだけの理由があるのだとあらためて感じました。今回の見どころはテッサが転ぶところかな。


思えば、僕にとって「出たら即買い」なライトノベルも、今はこれくらいになってしまいました。懐かしさすら感じさせる付き合いです。今シリーズの場合、そういう古いファンも結構多いことでしょう。いよいよ次巻で完結となると寂しいような気もしますが、それはまたその時に、ですね。今は楽しみにもうひと時待つばかりです。