東のエデン 第6話「東のエデン」

今回も見どころ一杯、充実の一話でした。


まず、咲は結局朗の元までは行かず、途中で下ろしてもらうことに。前回のあの引きならそのまま居ついちゃいそうな勢いでしたけど、うまい外し方です。「みっちゃんの家に泊まる」という説明も、前回嘘だったのでどうかなと思ったとたんに、窓からみっちゃんが顔を出して、本当だということが分かる。細かいところですが、気持ちよく予想を裏切ってくれますね。


さて、本タイトルとサブタイトルが同一だった今回。咲の所属するサークル「東のエデン」の情景がはじめて描かれました。平澤が良いキャラですねえ。ハキハキきっちりとしていて、ここまでの本作に無かった味です。


「春先ジョニーどものアプローチを4年間ヒラリヒラリとかわしつづけてきた歴戦の乙女」


あ、そういう評価だったんですか、咲。本人も気まずそうではあるけど反論はしてませんしねえ。面白いです。というか、「ジョニー」というのは今作世界での基本用語なんですか。みんな使ってますし。


サークルの面々と朗を引き合わせるくだりは、こっちも咲の気持ちになったようで、緊張しつつも無事にいって、ほっとしましたよ。


企業を目指す「東のエデン」の売りは、画像認識情報タグ付け共有システム、のようです。認識精度には驚きますが、こんなの広まったら個人情報とかダダ漏れでひどいことになりそうな気が。現に、恋人探しにも使われるようになっちゃったみたいです。


それにしても、このくだりは、最近話題(僕はあまり詳しくないんですが)の「男の子牧場」を連想しちゃって、その現実との共時性に驚愕でした。「迂闊な月曜日」のミサイルネタといい、これはひょっとして、「時代を予見的に切り取った真の傑作」であるのでしょうか。……おそるべし、東のエデン


最後に、悲惨な状況の大杉君。「ジョニー狩りの被害者は2万人」って、にまん!? いくらなんでもケタが違いやしませんか? まさに大量殺人傷害事件(死亡率はどのくらいなんだろうか……)。いくらセレソンとはいえ、さすがに警察もほうっておかないと思うんですけどねえ。


ただの残虐趣味のように見えてしまいますが、それが彼女なりに「国を救う」ことなんでしょうか。いやすぎますけど。