Phantom〜Requiem for the Phantom〜 第7話「過去」

サブタイどおりの過去話。とはいえ、アインの回想であって、ツヴァイが思い出したわけではないというのがニクイつくり。アインに狙われつつも長らく逃げ延びたツヴァイに、サイス・マスターが興味を抱くまでの様子も分かりましたね。


一方、過去編ではないものの、密度が濃かったのが、廃列車置き場(?)における二人の会話と演出です。仮に故郷を思い出しても、そこに殺人者の居場所は無い、と冷厳に語るアイン。彼女の過去に思いをはせようとしたツヴァイの感傷をぴしゃりと断ち切るこのシーンは、高垣彩陽さんの演技も決まってました。


二人が歩む線路の行く末は途切れ、行き詰まり感を象徴。ちょっと場面は飛びますが、クロウディアが迎えに来た時のアインの車が青、クロウディアの車が赤で、間に挟まれたツヴァイという演出も印象的でありました。


それにしても、上役二人がバッティングする命令を出すようでは部下は困りますねえ。まあ、アインのことですから一人でも何とかしちゃうんでしょうけど。「寝取られるなよ」というサイスの言葉を思い起こすアインには、一体どういう感情がよぎったことやら。


今回は派手なアクションシーンはありませんでしたが、静かな中にも緊迫感があって、相変わらず魅せてくれます。