コードギアス 反逆のルルーシュR2 第22話「皇帝 ルルーシュ」

今回もあっという間の30分でありました。毎回毎回、これだけのテンションで見せてくれるというのはやっぱりすごいと心から感心します。その分ストーリーの細かいところの奥行きが失われている感がありますが、そこはトレードオフでしょうがないのでしょう。普通のアニメのペースでじっくりやってたら、3年くらいはかかりそうですよ、これ。


これまでのアニメでも、体制に反逆を起こすストーリーは多々あったことでしょうが、それが成功して自ら皇帝になってしまった例というのはあんまり無いのではないでしょうか(「うたわれるもの」も、皇になってからが始まりみたいなもんですし)。しかも、皇帝になってこれだけ無茶苦茶する話というのも前代未聞です。とにかく、この「勢い」が健在である限り、ギアスは面白い。


貴族達の権限は弱めつつも、自らの権力は残す。これはすなわちフランス、ルイ14世に絶頂をみた絶対王政の再現ですね。さらに、表向きは超合衆国に参加するそぶりを見せつつ軍事力で脅迫と、もう何もかもしがらみを振り切って世界制服への道を進みきっています。カレンや、リヴァルや、神楽耶との会話にも再会の喜びは無く、寂しいなあ。なお、スザクがルルーシュに協力することにしたのは「ゼロ・レクイエム」のためらしいです。一方のシュナイゼルは「ダモクレス」を画策。どっちもワケ分かりませんが、カッコ良いネーミングであることは間違いありません。こういうとこで外さないセンスは光ります。


そしてナナリーキター! ……っと。まあ、彼女が生きていることは予想していましたが、でも嬉しい。さすがにナナリーが死んじゃうのではストーリー的にぶつ切り過ぎるという実際的な理由もありますが、作中描写で見ても、皇族殺しになってしまったスザクへのお咎めが無かったり、ナナリーと仲の良かった(小説版だけですが)アーニャが全然悲しんでいなかったりと、におわせる部分はありました。


でも、自らをルルーシュとスザクの「敵」として宣告せざるを得なかったナナリーの表情が実に悲壮です……。「ナナリーのため」を心に秘めて進んできたルルーシュが、最後にナナリーの敵となる。これが「ピカレスク(悪漢)」ルルーシュへの因果応報なのでしょうか。嗚呼……。


P.S. よろしければ、昨日書きましたギアスR2ノベライズ2巻の感想もどうぞ。