機動戦士ガンダム00 第25話「刹那」

第1期最終話は、これ以上無いというくらいのバッドエンドコース。2期があることが分かっているので多少は救われますが、それでも単体の作品としてみた場合、これほど報われない話は、シリーズにおいてもそうそうなかろう、と思わせるものでした。


序盤から激しい戦闘また戦闘。いつもながら、戦闘シーンの使いまわしも無く、実にダイナミックな動きを見せてくれます。特に今回は最終回だけあって演出的にも気合が入っていましたね。見ごたえがありました。


ただ、最後の展開に勢いがあったとは反面、ストーリー的にはあまりまとまってない気がしてしまうのが残念なところでした。そもそもアレハンドロは何がしたくてわざわざ前線に出てきたのか。放っておけばソレスタルビーイングは補給不足で音を上げることは明白だったのに。「器量が小さい」から自分の手で倒したかったのでしょうかねえ。


それにグラハムがフラッグ型とはいえ、太陽炉搭載MSにあっさりと乗り換えてしまったのが残念すぎでした。性能的に劣るフラッグでガンダムと対峙してこそのグラハムですのに、それはないですよ。部下を失ってなりふり構ってられなくなった、刹那の言うように歪んでしまったのかもしれませんが。いずれにしても、悲しいなあ。ラストを見る限り(なぜか)生き延びて、次作でも出番はあるのではないかと思いますが、変に屈折しないで元のかっこよいグラハムであって欲しいと思います。まあ、セリフはいつもどおり彼らしかったですけど。


「この気持ち。……まさしく、愛だ!!」
「愛っ!?」


刹那の反応はそこだけ困惑していて、面白かった。声優さんの演技もさすがでした。



刹那の最後の手紙を受け取ったマリナ。彼女の出番が思った以上に少なかった点についても疑問は残るのですが、こちらも2期に引継ぎなんでしょうか? 刹那の死亡は確定していませんが、もし死んでいたのなら、結局刹那とマリナの間には、ほとんど交流が無かったことになってしまいますね。これも寂しい。


そして4年後。宇宙に上る沙慈。今度は彼が主役となるのか、と、こちらはなかなかにワクワクさせる作りでした。残った実時間は数分しかすぎていませんが、プトレマイオス組の面々もどこか懐かしいです。地球連邦の発足と、軍の一本化。地球はソレスタルビーイングの行動によって、少しは進歩したのでしょうか? それでも足りない部分を、またソレスタルビーイングは武力介入で推し進めようというのでしょうか? 楽しみにしつつ、半年待たせてもらうことにします。