機動戦士ガンダム00 第23話「世界を止めて」

嗚呼ロックオン……。怪我をしたあたりから怪しげな空気がありましたが、今回ティエリアがロックをかけてくれたので大丈夫と思ったものを。さらに言うと、最後で一目散に引き返せば生き延びることが出来たはずなのに。それでもロックオンにとっては、そもそも生きていく上での大前提が家族のかたきを取ることであり、アリーを撃つことだったんですね。だから「何やってるんだろうな」と感じても引き下がれなかったのでしょう。


「同じ穴のムジナがっ!」
「てめぇと一緒にすんじゃねえ!」


この叫びがロックオンの、そして視聴者の思いも乗せます。ソレスタルビーイングのやっていることが正義かどうかわからない。それでもやっぱり違うのだと、根拠がなくても叫びたくなりますね。最後に軌道エレベータに囲まれた地球に手を伸ばす図が美しく悲しかったです。人類は進歩しても「こんな世界」しか生み出せないのかと。


激しい戦いの中、グラハムの部下のダリルも散っていきました。戦争のむなしさを感じてしまう反面で見ごたえのある戦闘シーンを楽しむ矛盾が、まさに紛争の無くならない原因を体現しているかのようです。自分でも。