機動戦士ガンダム00 第20話「変革の刃」

ここ数回の激しいエピソードに比べると多少は落ち着き、状況の整理が図られた回でしたかね。そのあたりで印象的だったのは王留美とアレハンドロの動き。あくまで「世界の変革」を重要視し、トリニティともコンタクトをとる王の姿と貫禄は、とても17歳には見えませんね。まあ、アニメで年齢設定を言い出してもしょうがないんですけど。一方アレハンドロが探し出した「本体」とはヴェーダの物理的実体でした。あそこにたどり着けるリボンズもただの人間ではなさそうな風情で、ボス的存在になりそうな雰囲気が漂っています。


さて、上で「落ち着き」なんて書きましたが、あくまで「最近に比べれば」の話で、今回も強烈な見せ場は2個所ありました。まず一つは絹江の死。ルイスに被らないようにとの配慮からか、可哀想なほどあっさりした描きかたで、「死」の後に「?」をつけたくなるところですが、あの出血ではやはり厳しいでしょう。ルイスからのメールで「すぐに追いつく」が多少なりとも救いになったのに、ここでまた落とされる。沙慈が辛いです。


一方、明るめの見せ場は人革連によるトリニティの撃退。「もはやガンダムなどおそるるに足らず!」。セルゲイ中佐かっこよすぎです。


「少尉は初めてだったな、これが勝利の美酒だ」


これには感動しましたね。しかし、ガンダム作品なのに感情移入は人革連。不思議な作品です。


各国もガンダム級の機体をそろえ、「圧倒的戦力による武力制圧」という初期の構想は完全に崩壊したと言っても良いソレスタルビーイング。あるいはそれもまた計算済みだったのでしょうか。だとしたら狙いはなんなのか。見どころです。