「機動戦士ガンダムUC」
機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日(上) (角川コミックス・エース 189-1)
- 作者: 福井晴敏
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/09/26
- メディア: コミック
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機動戦士ガンダムUC 2 ユニコーンの日(下) (角川コミックス・エース 189-2)
- 作者: 福井晴敏
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/09/26
- メディア: コミック
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さあ、福井ガンダムワールドの壮大な始まりですよ。福井さんの作品は「亡国のイージス」「終戦のローレライ」も読んできて、たしかにどちらも傑作なのですが、一番は実は「∀ガンダム」だったような気がしますので、今回は全開福井さん節が望めると期待大で購入しました。
舞台となる時代はU.C.96年。そう、あの「逆襲のシャア」から3年が経った正統派宇宙世紀ガンダムものです。しかもプロローグには、西暦からU.C.に移行するときの様子さえ描写されています。まさに「大河歴史としてのガンダム」をしょっぱなから引き出してくれています。
そうなると主人公が地球ではなく、コロニーに住む少年というのもある意味当然なのかもしれません。表立った存在ではありませんが、ガンダム世界に暗躍する平気企業、アナハイム・エレクトロニクス付属学校の学生という設定が絶妙です。
そしてもう一人の主人公とも言える「彼女」。まあガンダムファンならば一巻の半分くらいで正体は薄々予想できるでしょうが(もちろん、ミスリードという線もなくはないですが)、これまた心憎い設定です。放映から30年を経て、また、数々の続編が製作されてきた中で、まだ宇宙世紀には、ガンダムにはこれほどの可能性が秘められていたのかと、その行く末にはワクワクするほかありません。
「ユニコーンの日」上下と読んで「しまった、上下巻で完結じゃなかったのか!」と、そこだけちょっと誤算でしたが、逆に言えば、今後も楽しめることが保証されているわけで、ある意味幸せでもあります。公式サイトは小説のものとは思えないほど凝った作りで、正直挿絵無しでは良く分からなかったモビルスーツや「カタツムリ」の形状もだいぶん分かりやすくなりました。福井さんのインタビューも必見です。ああ、次巻が楽しみ。