ひぐらしのなく頃に解 第20話「祭囃し編 其の七「トラップ」」

いやいや、燃えてきましたね。祭囃し編は助走期間が長かっただけにジワジワジワジワという展開ですが、赤坂や富竹、そして大石も本格参戦となって、盛り上がってきましたよ。特に印象的だったのは大石です。ゲーム版でもそうでしたが、彼のような海千山千の大人が存在感を示すと、物語も骨太なリアリティが出てきます。最後、参加を決意する彼の姿が小気味良く痛快でした。


さりげに詩音も久々の登場でした。今回、彼女は雛見沢にいないんですかね。皆殺し編であれだけ溶け込んでいたのに、仲間はずれとまでは言いませんが、またちょっと脇にひいちゃうのかなあ……。葛西の出番もちょっと気になります。


それにしても、今回を見ているともう、ひぐらし初期の「不気味」「恐怖」「伝奇」といった要素が雲散霧消していますよね。変わりにあるのは、「強大な敵に立ち向かう主人公と仲間達」です。これだけの転回をやってのけながら、なおかつ作品としての一体感と面白さを保ち続けるというのは並のことではありません。大ヒットしただけのことはある傑作だと、あらためて認識するしだいですよ。



しかし、羽入の角には誰も突っ込む気配がないなあ。もしやあれは実体化というよりも一種の幻影を見せているのでしょうか。うがちすぎなんでしょうけど、そういう考え方も面白そうです。