「ヴァンパイア十字界 9」

堂々の最終巻。ストラウス、彼は確かにすごい人であったけれども、果たして正しかったのか、憧れの存在といってよいのかどうか、分かりません。でもやっぱり偉大な王でありましたね……。


ネットで好評を知り手にとって見て、最初はヴァンパイア物のはずなのに吸血も何もなく、それどころか宇宙人が侵略してきたりと、一体なんなんだと思わされたものです。しかしそれが、次第に深まる交錯した人間(ヴァンパイア)模様に引き込まれ、明かされていく謎に驚愕し、すっかり続きを楽しみにするように。ラストもほぼきっちりと伏線を回収して決着をつけてくれた感でした。


1000年間も明かされなかったことが、フィオ星人の来襲もあったとはいえわずかな期間で一気に明らかになるというのは、やや都合の良い話のような気もしたかなあ。でも、とても面白かったです。どうも、「タイトルで損をしている良作マンガ」と思いましたね。


原作の城平京さん。名前は覚えました。「スパイラル〜推理の絆〜」もいつか手を出して見ますか。