sola 第9話「ヤクソクノハテ」

ちょっと面白すぎやしません?


……なんて、贅沢な疑問系で始めたくなるほど、毎回充実した展開を見せてくれるsolaです。開始前から期待はしていましたが、よもやここまでの良作になろうとは、ありがたやありがたや。


バス置き場で対峙する茉莉と蒼乃。蒼乃の能力は紙使いのごとし。いきなりアクションシーンで見せてくれます。茉莉が死の覚悟をしたのは、蒼乃に対する罪の意識からなのでしょうね。あるいは「もう充分生きた」という思いもあったのでしょうか。それを見た蒼乃はためらいますが、ここで止めるのではなく、紙を投げるところまではするのが上手い見せ方です。最後に外したのは、自らの幼い頃の心。良い演出ですねえ。


後半は狙ってのものか、一種前半をなぞるようでもありました。辻堂相手には全力で反撃しているところを見ると、やっぱり茉莉もまだ死にたくないのでしょう。その前に自分を探している依人達の姿を見たということもありましょうか。ここで明らかになる辻堂と繭子の過去がまた涙ものです。いつもこの作品に感じることではありますが、このシーンでは特に思いました。


「まるで名作美少女ゲームの一場面を見ているかのようだ」


もちろん褒め言葉ですよ。念のため。


これで辻堂に狙われることは無くなるのでしょうか。しかし茉莉の命とあの剣で夜禍が人間に戻れるとは? アバンの蒼乃のセリフ、「貴方はもう、いてはいけないのよ」が、何となく悲劇的結末を示しているかのようで、心配になってきます。はたしてはたして。