乙女はお姉さまに恋してる 第10話「二人のジュリエット」

学校物に欠かせない舞台、それは学園祭。「創造祭」ってのはまたすごい名前ですね。学園名から取ったのでもないし、妙なインパクトがあります。前回暗めだったまりやが今回前半は元気モード復活していて、見ているほうも安心しました。う〜ん、この作品、もしかしたらまりやの機嫌と連動しているのかも知れませぬ。彼女渾身のプラネタリウムも評判で何より。まりやは結構星に詳しそうですが、原作に何がしのエピソードがあったりするのでしょうか。


瑞穂と貴子のロミオとジュリエットは、二人とも素人とは思えない堂に入った演技振りでした。考えてみれば瑞穂は普段から女性の演技をしているわけですから、知らず知らずのうちに上達しているのかもしれません。問題のキスシーンにおいては頬に触れる程度にとどめておいて、ハプニングのフォローで唇を持ってくるのも展開としてうまいです。しかしここでいきなり行動にうつせる瑞穂はやっぱりすごいなあと。


演劇部の劇、そしてプラネタリウムの大三角形で分かりやすく示される構図。三角関係の中で素直な気持ちをぶつけることになるのは誰でしょうか。瑞穂が男だと知っていて、だからこそ自分の気持ちに早めに気づけたまりやに比べ、貴子の方が心理的には厳しそうだなと思いますが、果たしてその辺の壁はどう描かれますか。瑞穂の前では平静を装いつつも、胸ドキドキの貴子が可愛らしくもあり、悩める様子がちょっとかわいそうでもありました。


前回がいまひとつの感触でラストに向けて少々危惧しましたが、今回は立て直し。瑞穂とまりやの練習シーン等、この作品らしく笑えるところもあって、満足度の高い回でした。