乙女はお姉さまに恋してる 第9話「まりやの気持ち」

今回はいまいち精彩を欠きましたかね。サブタイトルからしてまりや中心の話かと思いましたが、どうも色々ごった煮で、焦点が合わなくなっている感でした。個々のシーンそれぞれは悪くないですし、そもそもここまで作画が全然乱れないのはそれだけでもありがたいことではあるのですが。


生徒会&エルダー関係者でも演劇をすることになるとは、「奏は演劇」という前回築いたキャラ立てといきなり被ってしまいますねえ。これで公演日時まで一緒だったりすると妙なライバル話が始まるところでしたが、さすがにそれは無いようで。しかしロミオとジュリエットってベッドシーンありましたっけ? というか、たとえあっても通常学園祭で上演したりしませんよ。恐るべし圭さんです。


貴子と瑞穂のやりとりは微笑ましくてよろしいです。紫苑様いわく、


「女の子同士で頬にキスするくらいで、普通あんなに緊張したりしないと思いますわ」


……いや、普通十分緊張するんじゃないかと。女の子じゃないから断言できませんけど。



今回の問題はまりやの心情行動がいまいち伝わってこなかった点ですかねえ。


「私、何やってるんだろ」



と言われましても、こっちが聞きたくなってしまいます。彼女が瑞穂とどのような幼少時代を過ごしてきたのか、そしてまた、瑞穂のことをどのように思っているのか、その辺がもっと深く描写されていれば良かったのですが、アルバムの写真くらいでしかうかがうことが出来なかったのは残念でした。それだけでも「可愛らしくて好ましい弟的存在」であったことは伝わってきましたが……。


ラストはこれまでと違い、完全に「次回に続く」でした。早いものでこちらもいよいよ終盤ペースということですか(あと3話ですかね)。正直このペースでまとめるのはなかなか難しいと思うのですが、どうなりますかね。変に大きな波風を起こさず、「平和な日常が続く」的に投げても、この作品の雰囲気なら許されるような気もするなあ。