「ガンジー」

「後世の人々はこのような人物が存在したことを信じないであろう。」(by アインシュタイン


アカデミー賞9部門を獲得したという(でもアマゾンの文章では7部門になってるなあ?)大作。インドの巨人、マハトマ・ガンジーの生涯をたどる大作です。昔子供向けの伝記を読んだことはありましたが、一体ガンジーとはどういう人物だったのか、あらためて知るべく見て、その生き様に感銘を受けることしきりでした。


理想論に終わらない、実践としての非暴力主義。それを説くだけでもすごいですが、真に偉大なのは周囲の人間を実際に動かしてしまったことです。人徳としか言いようが無いのか。彼の作中での言葉と行動を見るに、「仏陀やイエスもこのような人物であったのではなかろうか」と思わされました。


この映画のガンジーのありようを見て、僕は日本の憲法9条を連想しました。「理想的に過ぎる。現実的ではない」という批判は強いですし僕もそう思うのですが、「もしかしたら自分達の見ている「現実」と言うのはひどく狭くて間違ったものなのかもしれない」と思わされるのです。むろん、非暴力が通用したのはイギリスとインドが宗主国と植民地の関係であって、決して敵国ではなかったためだと考えられますが、それでもね……。