「ROOM NO.1301 #8」

健一君のやっていることも周囲の状況も相当に問題あるのに、あいかわらずの穏やかな文章。のんびりした日々。それはROOM NO.1301に集う人たちの、どこか常人とはずれた感覚をそのまま表したものでもあるのでしょうか。


しかし少しづつ変化は起こり、いつになく本気の健一はシーナ&バケッツの一員としての自分を次第に自覚するようになるのです。シーナとの「男同士」の友情がこの作品らしからぬ熱さを感じさせるエピソードでした。これも二人の成長か、そして行方やいかに?


当初は綾や冴子に焦点が当たっていたこのシリーズですが、シーナがここまで重要な役どころを担うようになるとは思っていませんでした。プロローグで語られる未来像では、日奈は佳奈に思いを伝えるものの拒絶され、それでも人気芸能人として活動しているようです。こちらとしては健一よりもシーナ&日奈がどうなるのか、気になって仕方がないですよ。いまいち進みの遅い展開ですが、今後をじっくり待ちつつ期待するばかりです。