かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜  第12話「やがて恋がはじまる」

終了。最後まで良い出来だったと思います。ちょっと甘いですが個人的には名作認定したいですね。何度か書いたことではありますが、始まったときにはまさかこれほど面白くなるとは思ってませんでした。


悩んだ末にやす菜を選ぶことに決めたはずむ。なぜやす菜なのか唐突な感じも無いではありませんが、まあ明確な理由があればはずむも迷ってなかったでしょうしね。なんにせよ、決断を下したことは立派に感じました。お話の流れ的にもこれで正解でしょう。そもそもはずむが憧れていたのはやす菜であってとまりでは無かったですからね。ここでとまりを選んだりしたら作品評価に困ってしまうところでした。とまりとの別れの一日は非常に綺麗に描かれており、感動的でした。とまり派の方も結構納得されたのではないでしょうか? あゆきはお邪魔にしか見えませんでしたが。


はずむはやす菜に気持ちを告げ、二人は抱き合います。途端、やす菜の目にはずむのみならず全ての人が映るようになるというのはさすがに急すぎで鼻白む感もありましたが、最終回仕様ということで良いことにいたしましょう。同じく最終回仕様の宇宙仁の別れの言葉とあわせ、しっかりとしたまとめ方でした。


ラストシーン。やす菜がはずむに何かを告げ、それをはずむがとまりに伝えに言ったように見えました。よもやこの期に及んで別れ話なんてことはありますまい。「やっぱり三人で」なんてのも同様にありえないでしょう。物語的に、それは「やっちゃいけないこと」だと思います。いろいろ見方はあるかもしれませんが、個人的には神社でのお祈りシーンを受け「やす菜の病気が全快した報せ」だと解釈してみました(追記:ネットの感想では「皆で遊びに行こう」だという推測も見かけました。そちらの方が可能性高いかもです。まあ、作り手側も特に決めていないのかもしれませんが……)。



終わってみると、はずむの性格面の描写を含め「女の子になる」という設定がどれほど生きていたのか怪しかったなとか、宇宙仁とジャン・プウは思ったより出番が無かったなとか、明日太の見せ場が本当に無かったなとかいくつか気になるところもありますが、それらも含めて作品の個性になっていたとは思います。とりあえずやす菜とうまくいってほしかった者としては、うれしいエンドでした。