まほらば 第22話「大事・・・」

TV東京で野球中継による延長というのは大盲点。それでも30分だけなら対応できたのですが、なぜかもともと6分遅れてのスタートだったりしますしい……。一つのクライマックスといっても良いであろうこの回の、最後数分が切れてしまったというのは痛恨でした。大体は見られたので良いとするしかないか……。
ともあれ本題ですが、説明することも無い感動的一話でした。王道なんですけどね。王道をきっちりとやられるとやっぱり弱いです。


「私、お母さんの本当の子供じゃないし……」


血のつながらないことをお互い知ってはいても、並の親子以上に愛情に満ちた二人に心が打たれます。出会い(17歳と4歳くらいでしょうか……)から今までのフラッシュバックシーンのなんとあたたかいことか。
あくまで再婚を拒否する沙夜子さん。「死んだものは戻ってこない。忘れろとは言わないが、執着するな」という父親の言葉は十分もっともに感じられましたが、対する彼女は一世一代の演説でした。他人から見たら「恐い」とさえ感じられるほどの愛と決意。正しいも間違っているも無く、それが彼女の選んだ道であり、信念なのですね。そのほかの事象に対する行動力をすべて犠牲にしたかのごとく(笑)、このことに関しての彼女の言葉と行動は凛としていました。聞いた朝美ちゃんが胸を詰まらせ何も難しいことが言えなくなるのが分かります。「私は、お母さんが、大好き!」シンプルで、それだけに心からの一言であることが良く伝わりました。
そして別れのとき、


「生きるのに疲れたら、いつでも帰って来ればいい」
「……ええ」


静かな和解のやり取りに、また一つの親子の情愛を感じさせられるものがありました。きっと沙夜子さんにとってはこれだけで、今回の里帰りの意義は十分すぎるほどだったのではないでしょうか。