日本シリーズを振り返って 個別編

伊東勤監督
個々の場面では謎の采配多し(昨日の松坂登板は納得してませんよ)。しかし、一歩引いてみると、一番落ち着いて7試合の戦い方を読んでいたのではないかなと思います。落合監督も落ち着いてはいましたが、伊東さんの場合はなんと言っても14回(でしたっけ?)の日本シリーズ出場経験がある。この実績は大きかったといえましょう。特に先発投手の使い方ははまっていました。初戦は石井貴で負け覚悟の様子見。二戦目は松坂で必勝を期し、三戦目帆足、四戦目張は一つ取ればよし。五戦目は西口で川上をやり過ごし、六戦目松坂で勝利、で、七戦目は総力戦。……まあこんな感じの腹積もりだったのではないかと思うのですが、割と上手くいきました(一、二戦が逆になったりしましたが)。就任一年目での日本一ですが、まだまだ発展途上のチーム、来期はさらにレベルアップしたライオンズを築いてください。


石井貴
栄えある日本シリーズMVP。野球ファン多しといえど、プレーオフダイエー戦でKOされた時にこの結果を予期できた人はまずいないことでしょう。どうなっているんだと言いたくなってしまいます。やはりプレーオフ最後の場面を抑えて胴上げ投手になったのが効いたのか、突然全盛期モードになってしまいました。ボールには気合が乗り、マウンドでの形相は迫力満点。あれは気弱なバッターだったら本気で怖いと思います。見事な活躍。ありがとうございました。とはいえ、来年どこまで計算してよいのかなあ……。まだ半信半疑ですよ。


カブレラ
「大車輪の活躍」とまではいかなかったものの、3本塁打、9打点は4番として十分な働きでした。特に第三戦の満塁弾はものすごいインパクト。今年は故障に泣かされたとはいえ、全国野球ファンに「カブレラ健在」のアピールとなりました。日本一の喧騒に忘れられがちですが、七戦での一発も非常に効果的でした。実質勝負を決めたホームランでしたね。


細川亨
影のMVP。第二戦以降打ちまくっていた中日打線を急停車させた功労者。力勝負から変化球主体の組み立てに変わったことが良かったものと思われます。盗塁を刺すなど自慢の肩でもアピール。これで正捕手に一歩近づいたでしょうか? ……もっとも、やる気無さげにくるんくるんと回る三振は変わりませんでしたが(苦笑) 12打数で1安打6三振。その1安打がパーフェクト川上からというあたり、訳の分からない素質を感じさせたりもするのですけどね。


野田浩輔
いわゆる逆シリーズ男になってしまいました。素人にはリードの専門的なところは分かりませんが、結果的に中日打線に打ち込まれてしまったのは事実。プレーオフではリードに加えホームランに犠牲フライ打ったりと健闘したのですけどねえ。そこで力尽きてしまったのか……。打撃の方も10打数ノーヒットと振るいませんでした。正捕手取りに向けて、また激しい競争が始まりそうです。それにしても、細川と合わせて西武の捕手陣22打数1安打って……。