その5・福岡ソフトバンクホークス

名前長いなあ……。「ソフトバンク」とはなかなか言いにくいものがあります。と言って、「ソフト」とか「ソフバン」では変ですし。素直にホークスと呼ぶのが良いのでしょうか。あとは「SB」とか?




●投手陣 ★★★★★

新垣、和田、斉藤和、杉内といった実力派若手ぞろいの先発陣は12球団でもトップクラス。寺原が伸び悩んでいるのは球界にとっても損失ですが、今年は昨季期待を裏切った馬原がこの面々に加わりそうで、ますますもって層が厚くなってます。あえて不安点を探すと新垣の疲労と、斉藤が完全に復調していないことなどが上げられるでしょうが、倉野や星野といったベテラン勢も控えているので、致命的にはならないでしょう。リリーフ陣も山田やフェリシアーノを中心にそこそこ固そう。山田は入団時の期待度からするとまだまだなのですが、次第に成績向上してきているのでそろそろ大化けするかも? 三瀬は普通に使えば二年目のジンクス関係なくストッパーが勤まると思います。




●野手陣 ★★★★★

12球団はもちろん、全プロ野球史をひも解いても最強に近い打線でしょう。三冠王の松中に最強キャッチャーの城島、パワーのズレータに巧打の川崎と、並ぶ名前は見ているだけで脅威を感じさせるほど。井口とバルデスが抜けましたが、大村、バティスタカブレラという貪欲な補強でその穴を感じさせません。脇役はやや層が薄いものの、宮地、大道らが控えています。文句なしの星5つですね(ただし、松中の離脱が短期間であることという条件付きです。長期だとさすがにちょっと弱まるかと)。




●総評  ★★★★★

攻撃良し、守り良し、加えて王采配も円熟味を増してすっかり名将の雰囲気。昨年リーグ1位になりながら優勝を逃した悔しさからチームのモチベーションも十分で、スキがありません。当然評論家は軒並み一位予想。う〜ん、どうしたものか……。無理やり弱点を探しますと、ゴタゴタが収まって裕福になった親会社のためにかえってハングリー精神が薄れるとか。……そんなこと無いか。月並みではありますが、僕も高評価するよりありません。野球に絶対は無いとは言え、よほどの事が無い限り2位以上は確保するのではないでしょうか。




★私的注目選手 トニー・バティスタ

ご存知2年総額15億円の超大物。昨年も32本塁打110打点を記録した現役バリバリ(死語?)のメジャーリーガーで、野球小僧誌では牛込さんをして「カブレラ(L)とは格が違う」と言わしめたスラッガー。実績はもとより性格的にも敬虔なクリスチャンで、ミッチェルのようなトラブルメーカーでは無さそうなのもポイント高いです。西武ファンとしてはコメントの端々に、同じく熱心なクリスチャンだったトニー・フェルナンデスに通じるものを感じるんですよね。チームへの溶け込みも早そうです。

さて問題は、どの程度の成績を残すのかということですね。メジャーの凄みを見せてもらいたいという期待感の反面、他球団ファンの戦々恐々するところでもあります。課題は日本野球への対応力。当たれば飛ぶのは疑いないですが、去年も2割4分1厘と打率は低いタイプです。過去、日本人投手の変化球攻めに苦しんで期待ほどの成績を残せなかった数々のホームランバッターを見てきただけに、バティスタがどちらの道をたどるのかが興味深いですね。上手く対応できたら? その時は55本も狙えるんじゃないでしょうか……。