8・Refrain

リトバスの最後を飾るシナリオ。意外と早く昨夜と今朝で終了してしまいました。ルート自体が短めだったということもありますが、衝撃的な展開と、ミステリのように謎が謎を呼んで、止まらなくなる文章に一気に引き込まれ、ラストはさわやかな感動が。さすが麻枝さんだけあって、ここだけゲームのレベルが2段階くらい違いますね。


……なのですが、正直に言うと、それほど涙涙というくらいには来なかったです。慣れもあるのかもしれませんが、少なくともKEYの過去の作品と比べると弱いかと。Kanonのあゆシナリオとか延々泣いてましたからね。ただこれは、もう一回プレイすると印象が変わってくるのではないかという気もするので、そのうちRefrain2週目行ってみたいと思います。


これまでの世界は全て繰り返し、というのはゲームをプレイしているうちに徐々に気づかされていくところで、その中で理樹や鈴が徐々に変わっていっている、というのも分かっていました。しかし、それが全て幻の世界の出来事で、現実世界は修学旅行のバス事故の地点をさまよっているとは! マトリックス思い出しましたよ。そして、恭介は、理樹や鈴が生き延びられるようにと何度もミッションを繰り返していたのだと。これは衝撃的でした。おかげで僕は昨夜なかなか寝付けませんでしたよ。


消え行く世界の中、鈴は友情を理解し、理樹は生を受け入れ、立ち向かう強さを手に入れる。最初二人だけ助かるエンドというのもそれはそれで今後が気になる終わり方ですが、やっぱりこんなんで納得がいくはずもなく、最後は成長した二人の努力によって救われ、大団円に。理樹と鈴のたくましさが嬉しいです。


ラストはリトルバスターズテーマ曲ともあいまって、感動というよりも良かった〜って感じでした。結局最後まで鈴に恋は無いんだなあ。異色のような気もしますが、考えてみれば観鈴もそんなようなものでしたっけ。欲を言えば、鈴と小毬の関係。確かに二人は友達というのが多少描かれてはいましたけれど、最後に特別に持ってくるほどのイメージほどはありませんでした。もうちょっと事前に強調されていればなお良かったんじゃないですかね。


……ただ、シナリオ的にはどうもまだ謎が多いですよね。あれが幻の世界なら、そこで作っていった個別の物語は一体どういう意味があったのか?  ヒロインたちはどこまで知っていたのか? あと来ヶ谷さんシナリオとか。まあKEYの世界に謎が多いのは今に始まったことではありませんが、ちょっと各種考察ページにでも行ってきます。印象ですが、ライターは違えど各種伏線の統合は相当しっかりしているように思われますので、考察が面白そうですね。


今見たところでは、こちらのとっぽいさんの考察が面白いですね。なんだかEVAの劇場版(EOE)の頃の話を思い出しましたよ。