ZAKZAK記事へのちょっとしたツッコミ

名球会は“打高投低”!遠い200勝を統一球が救う?(ZAKZAK)


いやまあ、いまさら江尻良文氏の記事にツッコミを入れるのも野暮かなという気すらしてくるのでありますが、上記の記事は「名球会の200勝基準は現在のローテでは厳しく、入会者数は打高投低である」と指摘した上で(ここまではもっともです)、「統一球による投高打低がこの状況を打破するだろう」と結論づけています。


一瞬そんなものかと思ってしまいそうになりますが、野球ファンならすぐにおかしいところに気づくはず。そう、「勝ち星は相対的なものだから統一球でも変わらない」はずだと。


現に、去年の数字を見ても最多勝セ・リーグ18勝、パ・リーグ19勝と、近年ではハイレベルではあるものの、特別多いというわけではありません。防御率名球会が決まるのならともかく、先発試合数自体が増えないかぎり、200勝の厳しさには変わりないのです(あえて言えば、僅差のゲームが多くなることによってセーブ数には有利になるとも考えられますが、こちらも去年の数字上は大きな変化はありません)。


こんな、ちょっと考えればすぐに分かるようなことが堂々と記事として発表するあたり、江尻氏はどれだけ「分かってやっている」のか、それとも「本当に気づいていない」のか、ある意味興味深いところではあります。