震災と日本人

「不屈の日本」…米紙称賛(毎日新聞)

日本在住ハッカー・起業家Patrick McKenzieから見た地震と日本の対応(karasuyamatenguの日記)


今回の地震で、海外メディアからは被災者の冷静で落ち着いたマナーについて、あるいは耐震建築やシステムの堅牢性について、賞賛の声が多く上がっているようです。励ましの意味もあるのでしょうが、ありがたいことです。


ただ、気をつけないといけないなと思うのは、あくまで賞賛されているのは忍耐強い被災者であり、システムを築いたエンジニアや行政などであって、そのどれにも当てはまらない自分が褒められているわけではないということ。仮に自分が被災者になったらそうした態度でありたいとは思ってはいますが、同じ日本人だからといってこういう記事で嬉しくなってしまうのは、努力の横取りではないかという気もしてしまうのです。いやまあ、正直嬉しいんですけどね。だからこそ自戒を込めて。


一方、いろいろデマも増殖してしまっているようです。


東北地方太平洋沖地震、ネット上でのデマまとめ(荻上式BLOG)


僕もつい信じてしまいそうな、善意から出たのであろうデマもありますが、明らかに差別的なデマ、あるいは悪意と捏造をともなったデマを見ていますと、海外メディア言うところの「日本人の高潔さ」も、残念ながら、はなはだ怪しく感じられてしまいます。そういう人はごく一部であると信じたいのですけどね。

  • 日本が地震兵器で攻撃された可能性うんぬん

論外です

この一刀両断には笑いました。


さてそして、誰か心無い人が言いそうだなと危惧していたら、やっぱり出てきてしまいました。


「津波は天罰」=石原都知事「我欲を洗い落とす必要」(時事通信)


これが要職にあろう方の発言とは、目を疑います。今回に限らず、過去にも数々の問題発言があった石原知事ですが、4選有力とか。地震とは別に、気の重くなってしまう話でありました。



……なんだか、だんだん話が暗くなってしまいましたが、気を取り直し。僕も節電や募金、無駄な買いだめはしないといった行動で、多少なりとも被災地に貢献――少なくともマイナスにならないように――したいと思います。「日本人の一員として」というとちょっと大仰であまり得意ではないのですが、こんな時にはそんな思いも役に立つことでしょう。