「フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)」
フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (ファンタジア文庫)
- 作者: 賀東招二,四季童子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2010/08/20
- メディア: 文庫
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「これでいいのだ」
とうとう完結のフルメタルパニック。たどり着いたラストに、バカボンのパパのような感慨を抱いてしまう僕でした。
物語がきっちり、おさまるべきところにおさまってくれたという安堵感。それは決して「予想通り」とか「見え見えの展開」とかそういうことが言いたいわけではなく、むしろ読んでいる最中はハラハラドキドキだったのですが、それでも終わってみると、「これしか無かった」ように感じられるのです。
最初の、宗介のかなめに対する呼びかけが彼らしからぬ饒舌さで、なんかちょっとキャラが変わった感がありましたが、彼も物語を通して大きく変わったということなんでしょう。
激戦が終わり、主要メンバーが皆生き延びているあたりも、やや甘いと言えば甘いんですが、それもまた一つの未来。たくさんの分岐のうちの、最善に近い一つだったのではないでしょうか。
さて、これから二人はどうするのでしょう。かなめは無事復学できるのか。宗介は彼女についていられるのか。背負った業は重そうですが、できれば幸せな姿を短編で読みたいのです。林水との再会も見たいですし。
ともあれ、賀東招二さん、長らくお疲れ様でした。それとイラストの四季童子さんも。ラスト、文章には出ていませんが、イラストに一成や蓮(の後姿)も描かれていたのはさすがの芸の細かさでしたね。