「揺れる大国 プーチンのロシア」

揺れる大国プーチンのロシア―NHKスペシャル

ＮＨＫスペシャルで放映されたものを、書籍化した一冊。プーチン政権下で、そして金融恐慌の中で、ロシアは今どこへ向かっているのか。放映は見ていませんでしたが、やっぱりＮＨＫさんは良い取材をしますね。

タイトルに「プーチンの」とありますが、プーチン自身はほとんど出てきません。政治家とか国際関係といったマクロの視点ではなく、国民の目線で現在を書き出しています。

国家の力の強い資本主義。「強いロシア」のテーゼの元、安定花形職場として見直される軍隊。そして、グルジア紛争で引き裂かれた家族の悲劇。特に、かつてソ連という一つの国であったグルジアとロシアとの紛争は辛い話でした。

日本にいると遠い国の関係ない話となってしまいがちですが、こういう争いはとにかく庶民に理不尽な不幸を与えるということを痛感します。月並みですが、平和は大事です。