「コードギアス 反逆のルルーシュ R2 TURN 3」「コードギアス 反逆のルルーシュ R2 ナイトオブラウンズ」

2冊一緒に購入し、至福の時間を過ごしました。短いのですぐに読み終わってしまうのばかりが残念。それ以外は期待に違わぬコードギアスのいつものノベライズでした。アニメではすっ飛ばされている内幕を丁寧に補完し、コードギアスの世界を厚いものにしてくれるエピソード。読みやすい文章はさすがです。


本筋である「TURN 3」はシャーリーの死からフレイヤの爆発まで。冒頭のルルーシュとシャーリーの出会いシーンは、いかにもシャーリーらしい言葉でホロリと来ます。ルルーシュは彼女に恋はしていなかったのかもしれませんが、間違いなくとても大事な人だったんですよねえ。中盤では、C.C.の描写にも注目。ルルーシュの元を離れ、シャルルに殺されようとしたC.C.の、根の優しさと弱さが伝わってきます。


そして外伝である「ナイトオブラウンズ」。こちらも興味深いエピソードが満載でした。ジノはいい奴。一番注目だったアーニャは、彼女の普段の生活とか、自分が無愛想であることを十分自覚しているところとかは面白かったですが、彼女の「記憶」の件についてはもうちょっと深く読みたかったかも。ラウンズではないですが、ミレイとセシルのエピソードは、なんと言っても「本編後」の世界を舞台にしている点で大注目。ミレイはやっぱり後輩であったルルーシュとスザクを一方的に悪者にしてしまう世評に違和感がある模様で、こうして彼らのことを覚えてくれている人がいるのは、一抹の救いでもあります。そして最後に皇妃マリアンヌ。アニメ本編での行動で、すっかり「困った人・冷たい人」扱いになってしまった彼女ですが、そう一概に言えない面も見せてくれました。実力は例によって超人的。セシルも言ってましたが、この人ほんとに人間なんでしょうか?(でも、「心を渡るギアス」以外に特別な設定はないみたいですから、普通の人間なんでしょう。恐るべし)。


いよいよシリーズのクライマックスとなるであろう続刊も楽しみです。