機動戦士ガンダム00 第1話「ソレスタルビーイング」

さて、期待の新作の始まりです。30年たってまだ新作が待望されるというのも、すごいことですよね。ガンダム偉大なり。


注目の第1話は重厚にして悠々とした足取り。まだまだキャラも各組織の関係も覚えられませんが、それがマイナスになることはなく、むしろ今後見ていこうという気持ちにさせるに十分な出来栄えでした。水島監督の「鋼の錬金術師」も1話だけではそれほど印象的ではありませんでしたが、その後の積み重ねがものを言いましたからね。


どうやら世界には軌道エレベーターアーサー・C・クラークの「楽園の泉」を思い出します)が存在し、ユニオン、人革連、AEUといった国や連合体が力を持っている模様。そこに突如使節武装組織「ソレスタルビーイング」が、強力兵器のガンダムを持って「世界平和のための武力行使」を宣言するという流れ。ユニオンはアメリカ、人革連は中国、AEUはEUをそれぞれ連想させるほか、日本や東京といった単語がそのまま出てきたのには驚きましたね。宇宙世紀の未来を書くことの多いガンダム世界では結構珍しいことではないでしょうか。どうやら、他のシリーズよりも現実世界に近い部分での物語を構築してくれそうです。


ソレスタルビーイングの声明は普通に考えれば変なもので、作中でも早速非難の声が上がっています。ガンダム側がこういった立場に立つというのも珍しいことかも。黒田さんのシナリオによる、「多様な正義のぶつかり合い」を期待してみたいと思います。