「精霊の守り人」

精霊の守り人 (新潮文庫)

精霊の守り人 (新潮文庫)

「NHKでアニメ放映されるということは、原作が面白いということに違いない」
「ネットの書評を見ても評判がよさそうだ」
「しかも文庫版が出たらしい」

これは買わねば!


ということで、評判の和製異世界ファンタジー。堪能させていただきました。骨太な設定と物語。それでいて読みやすい文体。これはさすがですね。主人公のバルサも一見とっつきにくそうな性格でいて、実は筋の通った感情移入のできるキャラでした。


ファンタジーとはいえ奇抜さ、突飛さは薄く、現実的な世界観の落ち着いた作風。「淡々として重厚」とでも言いますか。ただそれだけに、燃え要素・萌え要素は薄いかなあ。いや、それを求めるのは間違ってるんでしょうけどね。


僕の印象としましては、思い出されたのがやはり「十二国記」。あとは「空色勾玉」「母なる大地 父なる空」に、ちょっと雰囲気ずれますが「デルフィニア戦記」あたりでしょうか。……どれも見事に女性作家のファンタジー物ですな(「母なる〜」は違うかもですが)。


シリーズ全作の文庫化が待ち遠しいです。