DEATH NOTE 第37話「新世界」

堂々の最終回！　……ではありますが、これはラストの見せ方で結構賛否わかれそうですね。原作と違って、アニメでの月の死は穏やかとさえいえます。原作での見苦しい死に様は「キラの最期」としてふさわしかったと思うのですが、このアニメで描かれたのはむしろ「月の最期」だった。そういう感じを受けました。倉庫を抜け出し、フェンス沿いに歩く月によみがえる、デスノートと関係のなかった日々。月が一瞬、本来の自分を思い出し、でもすれ違うように、二度と戻れない。最後に目に映るのは好敵手であったＬの姿。

上手い、美しい見せ方であったと思います。月にとってはある意味幸せな最後であったとも思います。でもそれだけに原作にあったようなインパクトはちょっと欠けちゃった気もしましたね。リュークも「裏切り」という雰囲気ではないですし。何より、大量殺人犯のキラがあんな安らかな死に顔で良いのか、と被害者からしてみれば納得がいかなさそうです。

ともあれ、全体を見れば素晴らしい出来の作品でした。アニメ化と聞いて当初は「原作知っているから良いか」と思っていたのですが、こんな思いは１話を見てひっくり返されましたからね。お疲れ様でした。