「アニコン」

アニコン (1) (ちゅちゅコミックス)

アニコン (1) (ちゅちゅコミックス)

アニコン (2) (ちゅちゅコミックス)

アニコン (2) (ちゅちゅコミックス)

良くこんな企画が通ったな、というのが何よりの印象だったり。連載していたやぶうち先生および月刊ChuChuはすごいと思います。さすが。


義理の兄、理一に恋心を抱く「まあち」こと真綾が主人公。と、ここまでなら良くありますが、理一がアニメオタクという設定がなかなか突っ走ってます。ライバル的に現れる女の子もオタクだったりアニメ原画家の妹だったり、まあちも最初は興味が無かったものの、次第にイベントに行ってコスプレをするようになったりと(なんだかこみパみたいですな)、ある意味オタク文化紹介少女マンガになってますね。


理一の外見がかっこよい(性格も成績も良い)ことも、一つには読者の需要があるでしょうが、同時にオタクに対する偏見を取り払おうとするテーマが、間違いなく存在しているように思われました。タイトルはアニメコンプレックスの略かなにかでしょうか? おそらくブラコン・シスコンあたりからの派生かと思われますが……。もしかしたら兄とアニメをかけているのかも。


2巻完結ということもあり、内容的にはそれほど深いとは言えませんが、楽しい作品でした。ただ芽衣ちゃんの「気になってる子」のフォローが無かったのは残念ではあります。素直に考えればまあちしかいませんが、断言できるほどの証拠も無く。もうちょっと深めた彼女だけのサイドストーリーも読みたかったなあ。