「かりん増血記7」

かりんは、漫画、小説とも割と好きなシリーズで、今回もすごく面白いとまではいかないものの、普通に楽しめました。できればかりんに増血以外の吸血鬼っぽい能力があると(一応他人の不幸が分かるというのがありますか……)、もっと「種族の差コンプレックス」が引き立って良いような気もするのですが、まあそこはそれ。


漫画が主で小説版がサイドストーリーというのはメディアミックスのパターンとしては少数派のような気もしますが、今作で特筆すべきは両メディア間での違和感が非常に少ないことではないかと思います。作者同士の連携や感覚が合っているのでしょうか。流れている雰囲気がかなり近いので安心して読めますね。ただ、小説版はその立場上どうしても本編(漫画版)を超える事件を起こすことが出来ないのが惜しいところ。当然のことながら情報量は小説の方が詰め込めるだけに、ちょっともったいないかもです。