うたわれるもの 第24話「滅びゆくもの」 第25話「太古の夢跡」

いよいよクライマックスのうたわれるもの、今回は2話まとめて感想です。


まず24話。う〜ん、これはさすがにはしょりすぎのような……。ウルトリィが一声かけたところで諸国が立ち上がるというところまでは、短縮方法としてうまいと思うのですが、あれだけ猛威を奮ったアブ・カムゥが大軍相手とはいえあっさり倒されたようなのは見せ方としてまずいですね。もちろん理由的には、「情報が伝わったことによる対応策の進展」「ゲンジマルによる弱点(関節部分)の教示」などがあったと考えられますが、そういうところはしっかりと描いて欲しかったです。作品全体の説得力につながってくるだけに。


建物の中に一人残っていたカミュですが、「ディーのことが心配で」と言っているあたり、彼に対して淡い想いがあったのかもしれないなあ、などと思ったり。彼も美形ですし。ともあれムツミ登場です。自分はカミュ好きなんですが、ムツミも含めてこそカミュの魅力だと勝手に思うので、登場は待ち遠しかったところ。もっとも、その変身(というか変貌)シーンは実にさらりと短く済まされて、もうちょっと派手にやってほしかったなあと思うばかりでありました。まあその後の動きは実にスピーディでかっこよかったですけど。出番が少なすぎるのはいかんせん宿命です。


後半も急展開で進み、特に原作未プレイの方はついていくのがやっとというところではなかったでしょうか。序盤から相当急いでいた感はあるのですが、それでもこれかあ……。クールの枠をはめずに、もっとフレキシブルな話数設定が出来れば幸せなのでしょうけど、現実的には無理なんでしょうねえ。




続いて25話です。もうラス前か……。今回も駆け足と言えば駆け足なのですが、24話に比べれば分かりやすかったと思います。前回同様、冒頭の飛ばし方がうまい。ウルトリィはある意味大活躍ですね。


いよいよ物語通しての核となってきた、ハクオロの正体と未来に迫っていく回。ハクオロが「トゥスクルさん……」と独語するところ、どこかさびしげな決意が伝わってきました。久しぶりにトゥスクルの名前を聞くことで、視聴者としてもこれまでの日々を想起するセリフになっていたと思います。


オンカミヤムカイの封印の地に入ったことで記憶もほぼ取り戻したハクオロにディーが対峙します。ディーが、「今回は負けだ」と言っているのだから素直に引いておけば平穏な日々に戻れるでしょうに、と思ってしまうのですが、あえて「運命を断ち切る」と戦いを挑むことに。果たして最終回にこの2人、いや2神のバトルを上手く見せ、さらに話をまとめることが出来るのか、ちょっとの不安と多大な期待の元で待ちたいと思います。


しかし、この分だとユズハの話は無理ですね。完全に地味な存在のまま終わってしまいそうです。